東京農工大学 工学研究院 応用化学部門 森田研究室

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Research

持続可能なエネルギー社会の実現、温室効果ガスの削減には、材料の革新が不可欠です。
このような社会の実現に貢献するキーマテリアルとして、我々のグループでは無機層状物質や多孔性⾦属錯体などを対象に、新物質や新しい機能化手法の開発に取り組んでいます。生活に身近な家の建築のように、原子・分子スケールのパーツをデザイン・設計し、組み上げて創る「ナノレベルの建築家」を目指しています。

ナノ空間で創る

ナノメートルサイズの空間は、我たちが生活しているサイズの空間とはまったく異なる性質を示すことが知られています。これらナノ空間の特異性に対して、当研究室では無機層状物質や多孔性金属錯体というナノ空間材料を用いて、そのナノ空間を活用した新物質・分子の創製とその機能・応用に関する研究を展開しています。通常の空間では安定に存在し得ない分子種をナノ空間内で安定化・固定化することで、未知の物質・分子の創出を目指します。

ナノ空間を場とする

ナノ空間の構造的制約を利用することで、構造制御された材料を合成することが可能であり、次元性に基づく機能発現が期待されます。特に、2次元状のナノシートは、元々のバルク体(3次元物質)と比較して、その異方性や高表面積に由来して特異的な吸着、触媒、電子特性を発現することが知られています。私たちはこの2次元ナノシートに着目して、新しい構造制御手法の構築とその応用に関する研究も行っています。

ナノ空間で変換する

環境・エネルギー問題の解決において、新たな固体触媒の開発は重要な鍵となります。従来の触媒では貴金属や希少金属が広く用いられており、資源制約やコストの観点から汎用元素からなる触媒で代替することができれば、持続可能なエネルギー社会の実現に大きく貢献できます。当研究室では分子性の触媒活性点に着目して、ナノ空間のサイズ、構造や表面の性質、触媒活性点の精密制御により、エコフレンドリーな物質変換ナノ空間材料の開発を目指しています。